正式な茶事と違って、気軽に行けるのが様々なお寺や神社で行われている大寄せのお茶会です。
大寄せの茶会に参加したい時に持つべき道具の紹介をします。
大寄せの茶会というのは、神社やお寺で月に1度ほど(場所によっていろいろですが)行われる茶会です。
お菓子を頂いて、掛け軸や床の間を拝見しながら、薄茶を頂くというもので、茶事に比べると気楽に参加できるのが特徴です。
そこで必要になってくるのが、懐紙と菓子切り、扇子です。
それから、白い靴下も必需品です。
綺麗に設えた茶室に上がる前に、足を清める意味で靴下を履きます。
昔の人は草履でしたから、外から帰ると足が汚れていたりしたので足を洗うか、足袋を履き替えるかしていたと思います。
現在も、他人の家にお邪魔するときに、夏場でサンダルの時は裸足なので、靴下を履くようにしたりしますよね?
茶道では白の靴下がそれにあたります。
お稽古の時も必ず履きます。覚えておくと、役立ちますよ。
それでは、ひとつずつご紹介していきますね。
茶道を始めるために最初に必要なもの
懐紙
懐紙はお菓子をのせてお皿代わりに使ったり、また濃茶などでは飲み口を拭いて清めたりします。
そのほかにも、一筆書きのメモ帳代わりとして使ったり、ミニポチ袋を作ったりと、たくさんの用途があるんですよ。
現在では100均でも売ったりしていますね。和紙の質は劣りますが、初めての人ならそれでもいいかもしれません。
実は大寄せの茶会では、お菓子を取り分ける時以外に使うことはあまりません。
さて、この懐紙ですが、専門店では色々な種類があります。
可愛い模様のもの、透かし模様のものなどありますが、まずは無地のものを求めたらよいと思います。
模様のあるものは季節を選ぶものがあります。
また、正式な茶事では無地のものを使うほうが良いので、それも踏まえてまずは無地からが良いでしょう。
懐紙の使い方も色々あるので、ここでご紹介していきますね。
懐紙の用途
お皿代わり
茶道では、お菓子を頂くときに、とりわけ用のお皿として懐紙を使います。
輪を手前にして、使う時は一枚めくり裏側を使います。
自宅でも可愛いトレーの上に懐紙を敷いて、お菓子を載せて使ったりするとおしゃれですよ。
包む
茶会でもたまに使うことがあるのが包むという使い方です。
特に同じ日に近所のお寺などで複数の茶会に参加するときなどは、お菓子ばかり食べてるとお腹いっぱいになったりするので、持ち帰るときに包んで持ち帰ります。
また、茶事では懐石の時にでたゴミ(例えば魚の骨や飾り用の葉っぱなど)を懐紙で包んで持ち帰ったりします。
拭く
茶道のといえば、お茶、お茶といえば濃茶です。
濃茶を頂くために茶懐石があって、薄茶も濃茶の後にゆったりした気持ちでいただきます。
その濃茶では、一つの茶碗を数人で飲むのですが、自分の飲み口を清めるのにも、懐紙を使います。
茶懐石で出てきた器なども清めるために使います。
それから、まれにですが、大寄せでもお菓子も銘々皿で渡されることがあります。
この場合、お皿を清めたりするのに使います。
また、お菓子の屑を拾ってくるんだり、万が一お茶をこぼしたりなどしたときに、懐紙で清めたりもします。
メモ帳
道具の話など、覚えておきたいことを茶席ではできませんが、会が終わった後にメモ代わりとして書くこともできます。
大切なことを言づけたい時に、さっと懐紙を出して書くとなんかかっこいいなと個人的には思うので、洋服の時も鞄に入れておきたいなと思います。
懐紙も色んな模様やデザインのものがありますが、お勧めなのはやっぱり無地のもの。
その中でも利休懐紙を持っておけば安心です。
男性用もあります。
サイズが大きいでので、お菓子を包むのに便利ですよ。
※ 懐紙の包み紙の色は男性用が緑というわけではなく、色々とあります。
また、水分の多いもの、例えば水ようかんなどは懐紙にくっついたり、その水分で何枚も懐紙を汚して無駄にしてしまうので、浸透性のない硫酸紙という懐紙もあります。
よく茶会に行かれるなら、持っていると便利ですね。
菓子切り
茶道ではお茶を頂く前にお菓子を頂きます。
干菓子と言って、落雁や煎餅などは手でいただきますが、生菓子の場合はやはり菓子切りを使います。
大抵はステンレス製のものがよく使われますが、木製のもの(クロモジ)などでも大丈夫です。
上用饅頭などは手が汚れないので、手で割っていただきますよ。
扇子
茶道で使う扇子は、暑い時にバタバタと仰ぐためには使いません。
主に使うのは挨拶の時です。
茶道の扇子の扱い方を説明したページがあるので、よかったら参考にしてくださいね♪
大寄せでは、亭主が正客に挨拶したあと、次客以降の人たちにも挨拶しますが、その時に膝前に扇子を置いて挨拶します。
また、茶会が終わった後も亭主と、その後、隣に座った方にも挨拶をしてます。
流派により扇子の大きさや色なども違ってくるので、先生にきちんとお尋ねになってから用意しましょう。
表千家では黒塗りの6.5寸と決まっています。
服装で気を付けたいこと
大寄せの茶会なら、まずは、懐紙と菓子切り、扇子があれば大丈夫です。
服装は足袋の代わりに白い靴下を持参してくださいね。
服装は基本的に綺麗めな普段着で
服装ですが、着物なら小紋などで大丈夫です。
11月の初風炉や、お正月の初釜などの晴れやかな時は訪問着が多いですね。
京都や格式高いところの大寄せの場合、ほとんどの参加者は着物が多いですが、それ以外だと結構洋服の方のほうが多かったりします。
洋服の場合、ジーンズなどのズボンはNGです。
女性なら、なるべくひざ下の丈のスカートがいいですね。
正座したときに、ひざが見えるのは良くないためです。
綺麗めのワンピースや普段着で大丈夫ですよ。
アクセサリーはジャラジャラNG
イヤリング、ネックレスなど付けても大丈夫ですが、大きめのものでぶら下がって揺れたりするものや
あまりにもキラキラと輝く宝石がついたものはあまり茶室にあわないので、タブーとされています。
おそらくそれを付けていたからと言って何かとがめられるわけでもないのですが、
やっぱり控えめのほうがいいですね。
感覚としては、着物の来ているときの雰囲気です。
あまり大きい宝石はつけませんよね。
時計・指輪は外しましょう
お茶を頂く際、茶碗を手で持ちますが、その時指輪をしていると茶碗を傷つけてしまうかもしれません。
また、茶碗だけでなく、菓子入れ、茶杓、茶入れなど拝見に回ってくるのですが、その品々は亭主が心を込めて用意したものばかりです。
その大切な道具に傷をつけないためにも、指輪は茶室に入る前に外します。
時計も同様に、実際茶碗に当たるわけでもないですが、万が一時計が外れてしまって当たるなどしたら大変ですし、
時間を見るというのも茶室という空間にはそぐわないですよね。
大寄せの茶会ですと、始まってから終わるまでおよそ40分程度だと思いますが、もし時間に余裕がない時は参加しないほうが無難でしょう。
まとめ
ちょっとお茶席によりたいな
と、思った時に用意していると安心な道具は
1. 懐紙
2. 菓子切り
3. 扇子
4. 白の靴下
以上になります。
ちょっとお寺や神社などに行くときは素敵な茶会が催されていたりもするので、
数寄屋袋に入れて持ち歩く習慣をつけておくといいかもしれませんね。
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