茶道をしていると、
いつかは着物を着てお点前をしてみたい♪
と、日に日に憧れが強くなってくるのではないでしょうか?
私は、子供のころに七五三の着物を祖母の作ってもらったので、小学生の間は毎年お正月には着物を着せてもらっていました。
私だけ着物をきて親戚の家に行っていたのすが、家に着いたらいとこ同士で遊ぶのですぐに洋服に着替えていました。
でも、着物をきるのが嫌だと感じたことは一度もありませんでした。
なんか、嬉しかったですね~。
少しだけ口紅塗って、豪華な着物を着ていると、いろんな人が見てくれて、ほめてくれて・・・
きっとあなたも着物にまつわる思い出とかあるのではないかと思います。
さて、今回は、着物の種類をお伝えしていきたいと思います。
着物にはたくさんの種類があって、また、合わせる帯もいろいろと種類があるのですが、
まずは着物の種類を見ていきましょう!
着物の種類と決まりごとについて
着物にも洋服と同じように、フォーマルとカジュアルがあります。
フォーマルにもドレスのようなランクのものから、ちょっとしたお出かけに着るワンピースのようなものがありますよね。
着物も同じようにあるので、そちらをご紹介していきます。
フォーマルな着物は全部で7種
【第一礼装】4種は「黒紋付」「黒留袖」「色留袖」「振袖」
黒紋付(くろもんつき)・・・着物の中ではこれが最高礼装
未既婚を問わない最高礼装です。
華やかで格式の高い袋帯と合わせ、お祝いの気持ちを込めて慶事に着れますが、
黒の名古屋帯(黒共帯)で喪の意を表して弔事に使用することがほとんどとなりました。
戦後そのようになってきたとのことですが、決まり事ではなりので、華やかな袋帯と合わせて着ることももちろんできます。
ただ、黒留袖(黒紋付の裾に綺麗な模様が描かれた着物)と比べると、どうしても黒留袖よりも黒紋付のほうが地味に見えるため、
結婚式などでは黒紋付を選ばれるかたはほとんどいなくなりました。
宝塚歌劇団の卒業式では、毎回黒紋付と袴ですね♪
留袖(とめそで)・・・黒紋付に次ぐ最も格の高い着物
留袖には2種類あって、黒地のものとカラフルなものがあります。
結婚式などで着ることが多いですが、振袖よりも格が高いので身内の方が着る頃が多いですね。
帯は喜びが重なるという意味から「袋帯」を選びましょう。
それではそれぞれの用途をご紹介しますね。
黒留袖(くろとめそで)・・・既婚女性の祝儀用の着物
裾のみに模様が入っていて、紋は背中、両後ろ袖前・胸元に合計5つの家紋が入ります。
結婚式に新郎新婦の母親や仲人婦人、親族の既婚女性が着用します。
黒留袖は格調高く、着用シーンが少ないので、現在は作る人は少ないかもしれません。
私の母もレンタルしていました。
色留袖(いろとめそで)・・・既婚・未婚とわず女性の祝儀用として黒留袖に次ぐ格の高い着物
色留袖も黒留袖に次ぎ、格が高い着物なので、親族の結婚式などで着ることが多いかと思います。
新郎新婦の親でなく、おばやいとこなどの方は色留袖でいいかと思います。
未婚の方は振袖ですが、さすがに40代以降になって振袖はちょっと・・・なので、そういう方は色留袖が一番いいかと思います。
5つ紋にすれば、黒留袖と同等の格(第一礼装)となります。
そして、紋の数によって格も変わってきます。
3つ紋や、1つ紋にすると、訪問着のような感覚で着ることができます。
訪問着との違いですが、色留袖は裾にしか模様がないのが特徴で、黒留袖と同じですね。
既未婚を問わず着ることができます。
訪問着のほうが全体的に模様があるのであでやかで格調高いのかと感じるので、私は色留袖と訪問着の違いって何なんだろう?と思っていたのですが、やはり、格の高さは色留袖です。
格が高いので、着ていく場所を選ぶため、自分用に作る人は今は少ないとお思います。
レンタルが実用的かもしれませんね。
振袖(ふりそで)・・・未婚女性の第一礼装
絵羽模様(模様が縫い目で切れず、一枚の絵のような仕上がり)と長い袖が特徴的です。
成人式や結婚式、フォーマルなパーティーなどで着用します。
ところで、なぜ袖が長いか知っていますか?
未婚女性なので、袖を振って男性を振り向かせるためだと聞きましたが、
なるほどなぁ~と思いました。
だから結婚したら振袖は着れないんですね(^-^;
でも、もったいないので、30代までは着てる人もいますね。
美しいし、せっかく購入したのだから着たいですよね。
【第二礼装】3種は「訪問着」「付け下げ」「色無地」
訪問着(ほうもんぎ)・・・ ひと続きの華やかな絵羽模様が特徴の晴れやかな日に着る着物
絵羽と呼ばれる模様付けの着物。
絵羽というのは、最初に生地を採寸・仮縫いし、絵を描いた後に再びほどいて染色するという手間のかかる豪華な着物柄のことです。
模様が縫い目で切れず、一枚の絵のように仕上がります。礼装らしく、華やかな雰囲気が特長です。
留袖よりも格が下ですので、紋については入れなくて大丈夫ですし、入れても背中に1つのみです。
(5つ紋もあるようですが、絵羽模様が華やかだと紋も見えづらくなりまね)
付け下げ(つけさげ)・・・訪問着より格下のシンプルな柄の着物。パーティや晴れの日にも。
縫い目を挟んで模様が続かない(絵羽のようにならない)、着た時に模様がすべて上を向くように柄付けした着物です。
豪華な着物が禁止された戦後の時代に作られた着物だと言われています。
絵羽模様でない事から訪問着より格下ですが、最近は訪問着とほぼ同格の華やかな物から、カジュアルに着られるシンプルなものまで幅広くあります
色無地(いろむじ)・・・一色(またはぼかし)の染めの着物
無地の着物で、一色で染められた着物です。
また、ぼかしの入ったものもあります。
紋を付けない色無地は街着間隔で着られ、一つ紋を付ければ、礼装として結婚式など正式なシーンで着ることができます。
無地ですが、布地に織り出した地紋があるものもあります。
入学式・卒業式や、七五三、通夜や法事など幅広く着れるので色無地さえ持っていれば困ることもなくとても便利です。
明るめのお色は慶事に、暗めのお色は弔事に使われることが多いので、少し落ちついた色目のものなら両方で使えるということで、私の母はその母(祖母)に落ち着いた色目のピンクの色無地を結婚の時に持たされたそうです。
一つ紋で、入学式からお通夜まで、使い勝手がいいのが色無地です。
紋の有無や、合わせる帯によって格が変えることができるので、とても重宝される着物です。
カジュアルな着物は全部で6種
小紋(こもん)・・・おしゃれ着としての着物
着物全体に同じ模様が、上下なく繰り返し描かれた柄付けを施された着物です。
茶道や華道などお稽古事や街着にはちょうどくて、柄の大きさや種類などではとても華やかな雰囲気になります。
おしゃれ着の代表格ともいえる着物で、柄の種類や合わせる帯で格調高くしたり、よりカジュアルにしたりなどできます。
江戸小紋(えどこもん)について
とても細かい柄なので、遠目では無地に見えるような模様が特徴的です。
型紙で染めた「型染め」の着物で、基本は単色で、「白」と「地色」となります。
鮫、行儀、角通しの柄は定め小紋と呼ばれ、格があります
普通の小紋より江戸小紋のほうが格が高いと言われています。
お召(おめし)・・・布地の種類によっては略礼装もできる織物の中では一番格の高い着物
縦横とも強撚糸の先染めの糸で織り上げた平織の織物です。
徳川家11代将軍の家斉(いえなり)が、好んでお召しになったことから「お召」と呼ばれたこの着物ですが、織物の中では格の高い着物です。
お召の特徴ですが、コシがつよく、着崩れしにくいのがうれしいところ。
しっとりとしていて裾さばきが良い生地なので、一度着ると気持ちよくて大好きになる人もいます。
普通なら織の着物より染めの着物のほうが格が高く礼装用として使われますが、お召は織物では最も格が高く、付け下げ訪問着や色無地なら略礼装として着られます。
紬(つむぎ)・・・しっかりとした質感の織物の着物。魅力的な柄や伝統色染など種類が豊富
糸を染めてから反物に織り上げ作られる絹織物の着物です。
先に糸を染め、その色の組み合わせにより縞や格子などの模様を織り出します。
なので、ざっくりとした風合いが魅力で、生地もしっかりとしています。
普段着なのですが、伝統的な色染の結城紬(ゆうきつむぎ)や大島紬(おおしまつむぎ)などは訪問着などもあり100万以上するものもあるので奥が深いです。
訪問着のほうが格は高いですが、紬の訪問着は贅沢なおしゃれ着というイメージがありますね。
芸能人でも大島紬の訪問着を着てる人大物女優さんとかいますね。素敵です♪
木綿(もめん)・・・普段着着物の代表格
夏以外の3シーズン着用ができます。
最近ではデニム素材の着物などもあります。
夏では麻の着物となります。
家で洗えるので気兼ねなく着れますね。
浴衣(ゆかた)・・・もともとは、お風呂上りに着るもの。夏祭りなどに着ていきます。
木綿生地に染めつけをして、単衣に仕立てた着物です。
もとは湯上りに羽織ったものなので、寝間着のようなものです。
ですので、浴衣で出かけられるのは夏祭りや夕涼みなど気取らない場所に限られます。
お昼のパーティなどではやはり浴衣でなく麻の着物で出かけたいですね。
まとめ
着物の面白いところは、生地や柄や紋で格を上げたり下げたりできるところですよね。
よくよく考えると、洋服でもそうですよね。
シルクでなくても生地の光沢や柄、合わせるアクセサリーや靴などでカジュアルにもドレッシーにもなりますよね。
茶道では、色無地が一番重宝しますが、訪問着、付け下げ、小紋なども着ることがあります。
そのあたりについては、また後の記事でお伝えしていきますね。
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