【利休百首に学ぶ、暮らしの点前】柄杓と茶筅に込める「静寂」と「敬意」

利休百種 意味

みなさん、こんにちは!
最近、茶道の教えである「利休百首」を読み返しているのですが、これが意外と日常の「丁寧な暮らし」にリンクしていて驚いています。
「利休百首」シリーズの第3弾!100首あるので、まだまだ続きますね。

さて今回は、特にお道具の扱いについて書かれた5つの歌を読み解いてみました。
バタバタしがちな毎日を、ちょっとだけ優雅に変えてくれるヒントになるかもしれません。

【利休百首 第11首】湯の汲み方「一番いいところ」を差し上げる

ひしゃくにて 湯をくむ時は わかしたる 湯の半ばより 下をくむべし

【意味】
柄杓で釜の湯を汲むときは、表面ではなく、中ほどより下のほうから汲むようにしなさい。

釜の表面には、わずかな埃が浮いていたり、温度が不安定だったりすることがあります。下から汲むことで、しっかり沸いた清潔で熱いお湯を出すことができます。
「相手にベストな状態を届ける」という、おもてなしの基本が詰まっています。

【利休百首 第12首】 水の汲み方 「心の波」を静める

水をくむ ときはしずかに そこをとり 少しも波の たたぬようにせよ

【意味】
水指(みずさし)から水を汲むときは、底の方から静かにすくい、水面に波を立てないようにしなさい。

バチャバチャと音を立てたり波を立てたりするのは、心の乱れの表れとされます。
静寂を重んじる茶道において、水の音さえもコントロールする繊細さが求められます。
これ、やってみると本当に難しいんです! 心が焦っていると、どうしてもバチャバチャ音がしちゃいます。
何か大切なことをするときこそ、一呼吸おいて静か水を注ぐ。日常でもそんな「静かな時間」を自分で作れるようになりたいものですね。

【利休百首 第13首】柄杓の持ち方 「指先の美しさ」を意識する

杓の柄を 持つ手は 指をそろえつつ 親指をば 少し浮かせよ

【意味】
柄杓の柄を持つときは、指をバラバラにせずきれいにそろえ、親指はべったりとつけずに少し浮かせるようにして持ちなさい。

指をそろえることで見た目が美しくなり、親指を浮かせることで手に余計な力が入らず、軽やかで優雅な動きになります。
「ギュッ」と握りしめるんじゃなくて、少し遊びを持たせるのがコツ。
ペンを持つとき、お箸を持つとき、ちょっと指先を意識するだけで、立ち振る舞いってグッと品が良くなるから不思議です。

【利休百首 第14首】柄杓の持ち方「わしづかみ」卒業宣言!

杓をば 指先にてぞ 持つべきを 掌(たなごころ)にて 持つ人ぞある

【意味】
柄杓は指先を使って繊細に持つべきものです。手のひら全体でわしづかみにして持ってしまう人がいますが、それは間違いです。

指先で扱うことで、道具を敬う気持ちが形になり、動作も細やかになります。「握りしめる」のは無作法とされています。
ついつい家事で忙しいと、何でもガシッと掴みがちですが、あえて指先だけで扱うことで、物を大切にする気持ちが自然と湧いてくる気がします。

【利休百首 第15首】茶筅の振り方最小限の動きで、最大限の効果を

茶せんをば 振るには 右の手首にて 肱(ひじ)をば 動かさぬようにせよ

【意味】
お茶を点てるために茶筅を振るときは、右の手首の スナップを使いなさい。腕全体(肘)を大きく動かしてはいけません。

肘まで動かすと動作が荒くなり、点てている姿が見苦しくなります。手首だけで効率よく振ることで、きめ細やかな泡が立ち、見た目もスマートになります。
お茶を点てるときは、肘を動かさず「手首」で。
これ、お菓子作りのホイッパーや、お掃除のブラシ使いにも通じますよね。
腕全体で振り回すと疲れちゃうし、見た目もバタバタしちゃう。
「最小限の動きで、スマートにこなす」。
これぞ、忙しいお母さんたちが目指したい究極の効率美かもしれません。

まとめ

さて、最後に少しだけ、お稽古場の風を感じてみましょう。

利休さんがこれらの歌に込められたのは、単なる「作法のルール」ではありません。

「湯の下を汲む」のは、相手に最高の温もりを届けたいという慈しみ。
「波を立てぬ」のは、己の乱れた心を鎮める克己心。
「指先で持つ」のは、道具を命あるものとして敬う謙虚さ。

形から入ることは、心を整える最短の道しるべです。
最初は「肘が動いてしまう」「指がそろわない」と悩むこともあるでしょう。
けれど、それでよいのです。その「気づき」こそが、あなたの中に「丁寧な暮らし」の種が芽生えた証拠なのですから。

全部を完璧にやるのは無理だけど、例えば「朝の一杯のお白湯を、静かに汲んでみる」ことから始めてみませんか?
それだけで、なんだか良き一日になりそうな気がしてきます。


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